2013年9月16日月曜日

Metropolitan Museum Ⅰ

メトロポリタン美術館


私はここで、「過去」を近くに感じ、美しさに素直にときめいた。

それと同時に「美術館」というものに戸惑った。



歴史と、美と、権力。

美術館はアートを展示しているだけではないということ。
そもそもアートとはなんだろう。
私にはその出口に近づく言葉なんて見当たらないし、ぼやっとしたものすら見えない。
ふとそんなことを考えて立ち止まったり、でもまた歩きはじめれば単純に美しさに興奮した。
札幌の美術館の企画展では味わえない感覚。
これが世界的美術館というものなのかな。







私を一番ワクワクさせたのは古代エジプトの展示。


壁画や、ミイラや、絵や、石像、装飾品などが無数と思えるほど展示してあった。

古代文明について、教科書の文や写真で「あった」と教えられるけど、リアルには感じるのは難しい。展示物はそんな情報と現実を結びつけてくれると思う。
本当にあったんだという安心感のような感覚が、過去を少し身近に感じさせてくれる。
そして、そんなこととは関係なしに、ただ美しいと思った。
ミイラが眠ってる棺の装飾や、石像の曲線、絵画の模様や色使い。
「進化した」なんていうのは思い上がりじゃないかと思わせる存在感を感じた。


そういう喜びを感じたあとに疑問が浮かぶ。





「これは何故ここにあるのか」ということ。




見ることができて嬉しいけれど、こんなにここにあるのは不自然だと思ってしまった。




ワックワクのウッキウキで見学して、帰ってきてから今に至るまでこの違和感は続いている。かといって、もうそういうものを見たくないかと言えば全然見たいし、NYに行ったらメトロポリタンにまた行きたい。

そういう自分の中のめちゃくちゃな矛盾を含めて戸惑いを感じた場所。































▲memo▲

エジプトの展示を見ていたら、いかにも怖そうな黒人の警備員さんが私に近づいてきた。
やばい。さっきこっそり展示物に触ったの見てたのかも。
怒られるかもしれないとビビっていたら、彼は私の前でゴホゴホゴホと咳払いをしてみせた。
どうやら、私がずっと咳をしていたのを気にかけてくれているらしい。
NYに着いてから少し風邪気味で咳が止まらなかった。
警備員さんがおもむろにポッケから小さな飴を出して私にくれた。
すーすーするよって。
どうやら昔大阪に来たことがあって、日本好きの人らしかった。
彼は日本語は話せないけど、易しい英語で温泉と、お好み焼きと、アサヒビールが好きだって言っていた。
私は英語があまり話せないから「スーパードライ最高だよね」って言った。
彼は笑ってくれて、うれしかった。


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